内視鏡的胃瘻造設術(PEG)
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胃食道逆流を認める高齢者に対して
経胃瘻的空腸栄養チューブ留置が有効であった1例
蟹江治郎、水林竜一、大谷由一 伴和彦、前田豊 河野和彦,井口昭久
第6回 日本老年医学会 東海地方会  1995/10

目的
 胃食道逆流(以下GER)著明例での経胃瘻的空腸栄養チューブ(以下TGJチューブ)使用を検討した.
経過
 症例は、痴呆を有し経鼻経管栄養管理を受けている82才の男性.吐血を主訴とし、他院より紹介され入院.緊急内視鏡にて、著明なGERと逆流性食道炎からの出血を認めた.内科的に止血後、経鼻経管栄養管理を再開するも、頻回の自己抜去と嘔吐により管理が困難であった.そのため、経皮内視鏡的胃瘻造設術(以下PEG)を行い瘻孔完成後、TGJチューブを留置した.その後は嘔吐、自己抜去もなく、在宅管理が可能な状態となり退院された.退院後の経過も順調である.
考察
 近年、長期経管栄養管理を必要とする症例に対して経鼻経管栄養管理に代わり、PEGが行われている.しかし、胃瘻栄養投与もGERが著明な例においては継続が困難である.本法においては、従来の経腸栄養投与法に比してGERが少ないものと考えられる。そのため、本症例の様なGERが著明な例に対して有効な方法であるという事が示唆された.
 

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