内視鏡的胃瘻造設術(PEG)
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半固形状流動食/半固形化栄養/EnFIT/経管栄養カテーテルの世界統一基準導入〜いわゆる2017年問題について〜
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 経管栄養カテーテルの世界統一基準導入 ~ いわゆる2017年問題について ~
   町立長沼病院内科消化器科 倉 敏郎
   ふきあげ胃腸科クリニック 蟹江治郎

 第20回 PEG・在宅医療研究会(HEQ)学術集会  2015/09/05
 
 はじめに
 PEGが日本に導入されて以来、その安全性・簡便性から爆発的に普及した。我が国では、イントロデューサー変法など新規造設デバイスの開発、鮒田式に代表される数々の胃壁固定具の開発など安全性を高める工夫がなされてきた。また、栄養剤投与による漏れ、逆流、下痢などの欠点を克服する目的で、蟹江、合田らが半固形化栄養剤投与法を提唱し、広く臨床現場で用いられ、患者のQOLに多大に貢献している。
 これら造設、管理に対する工夫が本研究会を中心に報告され、広く臨床応用されることにより世界に類を見ない、胃瘻患者の長期予後に寄与しているものと考えられる。
2017年問題とは
 アメリカで起こった栄養カテーテルと気管カニューラの誤接続事故に端を発し、より安全なカテーテルへの仕様変更、誤接続不可能な形状への変更を行うことが各メーカー統一規格管理会議で議論された。安全性を高める動きとして大いに歓迎したいのであるが、欧米では日本の優れた半固形化栄養剤投与法が行われておらず、規格変更の議論の際に液体栄養が通過することのみの発想で規格が決められてしまった。日本側メーカーの代表は、この新規格のカテーテルでは半固形化栄養剤の通過が困難になり患者に不利益をもたらすことを主張したが受け入れられず、国際統一基準として2017年までに「改悪された」カテーテルが導入される予定となってしまっている。
今議論しよう
 今回、この2017年問題を提起し、我が国のPEG、栄養を支えている本研究会参加者と議論したい。

 

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