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当院における胃瘻カテーテル交換の現状
− ガイドワイヤー補助下交換および飲用茶による挿入確認の経験 −
ふきあげ内科胃腸科クリニック 蟹江治郎 |
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【目的】
胃瘻カテーテルの交換時に発生するカテーテル腹腔内誤挿入(以下,誤挿入)は,希ではあるが避けることの出来ない合併症である.また誤挿入を認識せず栄養剤の注入を行うと,汎発性腹膜炎を発症し重篤な状態となる.そのため可能な限り誤挿入を起さないカテーテルの選択が重要であり,また挿入後は先端が胃内へ挿管されているかの確認が必要である.今回,私はバンパー型カテーテルを挿入するにあたってガイドワイヤー補助下で交換を行い,挿入後は飲用茶を利用した挿入確認法を実施したため報告する.
【方法】
対象は胃瘻造設術を行い瘻孔が完成後,経皮的にバンパー型カテーテルの挿入を行った症例である.カテーテルはガイドワイヤーを利用するキットを使用し交換を行った.方法としては,まずカテーテルを抜去する前に飲用茶60mlを胃内へ注入した後にカテーテルを切断しガイドワイヤーを挿入する.その後,既存のカテーテルを抜去しガイドワイヤーに沿って新規カテーテルの挿入を行う.交換後はカテーテルからの吸引操作を行い,胃内容物として注入した飲用茶の吸引をもって胃内挿入の確認とした.
【結果】
対象症例となった症例は50例で,ガイドワイヤーを用いた挿入法において誤挿入の症例はなく,引用茶を用いた確認法により全例において確認が可能であった.飲用茶は在宅でも容易に入手が可能であり,交換時に瘻孔から漏出しても着衣の汚染は最小限に抑えられた.
【結論】
今回の検討においてはガイドワイヤーを用いたカテーテル交換において誤挿入は経験しなかった.カテーテル交換後の確認法としては,行った飲用茶を利用した方法を用いれば,医療機関へ搬送することなく簡便で確実な確認が可能であり,開業医師による在宅胃瘻管理を行う上で有用な方法であるものと考える.
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